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日本画,制作,画家,若手,女性,販売

皆さんは、お知り合いに画業のみで生活をされている画家の方はいらっしゃいますか?
もし、いらっしゃる場合は非常にレアな人です。
なぜなら、画業のみで生活できる画家は、世の中でほんの一握りだからです。
通常は、副業(もしくは本業)を抱えながら画業を続けている人がほとんどだと思います。

なぜ、そうなるのか?
個人的に感じている理由は次の3つです。(諸説あり)
・売れない
・(売る)機会がない
・描けない

まず、「売れない」について。
これは、皆さんが最初に想像される通り技術的な問題が大いにあります。
ただ、それだけではありません。
なぜなら、ほとんどの場合、絵を売るのは画家自身ではないからです。
ほとんどの画家は自身の絵を販売する場所を所有していません。また、自身が販売するスキルを身に付けている人も稀です。
従って、自身の絵の販売は画廊に依存するしかなく、画廊が持つ客筋や販売力の影響を回避できないのです。

次に「売る機会がない」について。
これは画廊の立場になれば、想像できます。
もし、あなたが画廊を経営していて画家の絵を販売しようとする時、どのような画家の作品を置きますか?
おそらく、次の3択です。
1.人気のある画家の作品
2.人気が出そうな画家の作品
3.個人的に好きな画家の作品
画家にとって、この3択に選ばれることは至難の業です。

ちなみに画廊によっては積極的に若手画家の支援をしているところもあります。
ただし、それはあくまで将来的な成長を期待してのことだと思われます。
そのため、画家達は比較的若い時から厳しい生存競争にさらされているのです。

最後に「描けない」について。
これを特に感じるのは女性画家達です。
女性が人生の課程で結婚や出産、育児に差し掛かかるなかで、画業を継続していくことは非常に困難です。

そして、その過程を乗り越えた後に復帰する際にも大きな壁が立ちはだかります。
なぜなら、(それまでに名前を売っていれば別ですが…)復帰した際に作品を発表する機会を得ることが困難だからです。

最後に私がなぜこのサイトを創ろうと思ったのか?
それは、画家達が直面する三重苦を少しでも解決したいと思ったからです。
この場所は、1つのキッカケで良いと思っています。
そのキッカケから日本画に興味を持ち、もっといろんな作品にふれたくなった時には、是非、近所の画廊を訪ねてみて下さい。
直接訪問すると、画廊ならではの奥深い話をたくさん聞けて、益々、日本画に興味を持ってもらえると思います。
その結果、一人でも多くの画家が画業を継続し、作品を手にした人達の喜びが少しでも広がれば本望です。

そして、それがこのサイトを運営する当社の理念になります。

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